自分と同じ分野の大先輩、自分とは真逆な人生を送っている方、歴史上の偉人、スポーツの世界のスーパースターなど、「すごいな〜」と感じる方が沢山いますよね。
ところで、何気ない日常会話の中で「あなたが尊敬するのはどんな人ですか?」と質問されたとしたら、どんな人物像を思い浮かべますか?
いま個人的に思い浮かぶ人が3名いるので、具体的に書いてみます。
1.冬季アラスカ単独登頂を果たした「栗秋正寿」さん
『山の旅人 冬季アラスカ単独行』 という本を読んで初めて知ったのですが、史上最年少でデナリ(6190m、米アラスカ州)の冬季単独登頂を果たした世界的な登山家で、植村直己冒険賞も受賞されています。
登山には以下の3種類があるそうです。
1.アルパインスタイル
アルパインスタイル(英語: Alpine style、アルプス風登山)とは、ヒマラヤのような超高所や大岩壁を、ヨーロッパ・アルプスと同じような扱いで登ることを指す登山スタイル・用語。大規模で組織立ったチームを編成して行う極地法とは異なり、ベースキャンプを出た後は下界との接触は避けて、一気に登る。また、サポートチームから支援を受けることも無く、あらかじめ設営されたキャンプ、固定ロープ、酸素ボンベ等も使わない。装備に極力頼らず、登る人の力にのみ頼ることを最重要視して行う登山スタイルである。
2.極地方
最初に安全な地点にベースキャンプを設け、そこから比較的連絡のとりやすい距離に次々と前進キャンプを設営する。隊員はキャンプ地間を行き来して、必要物資を運搬する。また必要に応じて移動困難箇所のルート工作を事前に行う。それぞれのキャンプ地の隊員の援助を借りつつ、最終的に少数の隊員が頂上を目指すのが、この登山法である。
3.カプセルスタイル
複数の拠点を何度も往復して荷上げを繰り返し、長期滞在の持久戦で好機をうかがう「カプセル・スタイル」。登っている時間より、小さな雪洞に身を潜めて〝待つ〟時間のほうがはるかに長い。
このうち栗秋さんは「カプセルスタイル」で登頂されています。
内容は書籍を読んでいただきたいのですが、とにかく何もかもが「異次元、非現実」過ぎて笑ってしまいます。
ちなみに私は登山経験はありません。これからやってみたいなと思ってはいます。
【尊敬する理由】
冬山という死が迫っている極限状況下に単独で挑戦することを想像してみてください。
何か問題が起こったときに、自分以外の誰にも頼れない、判断を委ねられない、教えてもらえないのです。つまり、正しい状況判断と実行する能力が不足しているとすれば、それは「死」を意味することになります。
そんな状況に挑戦できるということは、「どんな状況になっても対処てきる」という自信があり、その自信をつけるだけの準備(経験、失敗、成功)をしてきたからなのでしょう。
理論だけでもだめ、器用なだけでもだめ、全て自分でやれなければならない。
決して無謀なのではなくて、行く時は勝算(準備)があってのこと。実際に生きて生還されていらっしゃいます。
メンタル、人柄、能力、全てにおいて凄すぎます。
2.ヨットで単独、太平洋往復を成功させた「辛坊治郎」さん
関西の方には有名な元キャスターの辛坊治郎さんです。
辛坊の旅(YouTube チャンネル) で公開されていますので、ぜひご覧ください。
ヨットに関しては40年程のキャリアをお持ちのようですが、風速45ノットオーバー、60ノットオーバーの嵐に見舞われた時にはこれまでの経験は全く役に立たなかったようです。
【尊敬する理由】
こちらも太平洋という死が直面する状況において「単独」です。
山と海の違いはあれど、栗秋さんと同じです。
栗秋さんも最初の挑戦は失敗に終わっていますし、辛坊さんも8年前の1度目の挑戦時(盲目のヒロさんと二人)はクジラに乗り上げてヨットを沈没させ、ライフラフトで救助されるという失敗経験をされています。
そこからの再チャレンジということにも感服させられます。
往路前半ではメインハリアードの不具合もあり、なるべくメインセールを使いたくないと回避されているのですが、結局は腹をくくって自分で構造を調べ、対処法をあみだされました。
その前後での自信具合、悟り具合、そして対応力が広がったことによる安全性の確保など、エンタメとして面白さもありつつ、すごく学びの多い動画になっています。
65歳でこのチャレンジ精神。凄すぎます。
3.サバイバルの達人「エド スタフォード」さん
最後はディスカバリーチャンネルの秘境でのサバイバルで有名なエドさんです。
ディスカバリーチャンネルyoutube ザ・秘境生活(ルーマニア編)
単純に面白くて大好きな番組なのですが、「単独」で10日間を生き抜かなくてはなりません。そして、可能ならば豊かさまでも追求しようと姿勢も凄いです。
【尊敬する理由】
はい、上記2人と同じで、死に直面する中で単独で生き延びていくという能力。
そして、その状況を楽しもうとするメンタル。
もう、凄すぎます。
4.さいごに
登山家、ヨットマン、サバイバル、各ジャンルでは上記の3人よりも凄い偉人がいらしゃるのかもしれません。
ただ、今回は一番凄い人ということではなく、私自身が影響を受けた尊敬する人をあげさせていただきました。
単独で冬山登山、太平洋横断、ジャングルでのサバイバル、どれも即答で「無理です」という能力しかありませんが、それを成功させるにはどんな能力が必要で、どのような順番で経験して学ぶんだろうかと想像することはとても楽しいです。
人間ってほんと凄いですね。
さいごになりますが、自分とは違って視点で勉強させていただきたいので、皆さんが尊敬する人などいたっしゃいましたらコメントなどで教えていただけると嬉しいです。