育児書は1行でいいのかもしれない

初めての子ども、わたしはちゃんと育てられているのか、誰かに聞かないと、数値をみないと、安心できない。自信がない。

1.出産後すぐの育児

出産後、すぐやってきたのは正解がない中で不安ばかりでした。
なんでこんなに泣くの?おむつ?肌荒れ?一番は母乳のことばかり。なんで飲んでくれない?出てない?足りてない?その他にも皮膚がはがれたら、これでいいのか?爪で顔を引っかいたらダメなんじゃないのか?菌が!とか、言い出したらきりがないぐらい、もう、いきなりストレスマックスだった1ヶ月目。

助産師さんが訪問に来てくれた時のこと。
「まだ生まれてきて一ヶ月。なんにもわからんもんね。いきなりここに放り出されて、びっくりしてるもんね〜」と、あかちゃんに話しかけてくださったのです。

その言葉を聞いて、自分の焦りが、すーーーっとなくなっていったのを覚えています。何をそんな思いつめていたのか?わからないのはお互い様で、これからなのに。。。

そして

「元気なら大丈夫よ」

と。

ああ、本当にそうだな。
昔の人がいいとかそういうのではないんだけど、でも、そうやって育ってきたんだろうな。どこにもない正解を外に求めていたけど、自分の中に持っていることが大事だったのだと感じたのでした。

「元気なら大丈夫」

育児書は1行でいいのではないかと思います。
結局育児書を見ても見なくても自分で判断する事が求められるわけです。どんどん判断していかなきゃいけない事がでてきます。責任という重みを帯びたものもやってきます。母強し、と言われますが、そういうことなのかな、と思います。あ、最近は夫婦で育児ですから、夫婦ですり合わせしつつ進めていく形なのでしょうか。

情報がありすぎて、気にする事が多すぎた第一子。
で、二人目になると、一人目の慎重な感じがすっかり落ちて、「元気なら大丈夫」というのがしっかり板についていたのでした。。。

2.まずは我が子を見る

数値化して普通を定義してしまうことについてどう考えますか?

平均とか、普通とかって、ど真ん中なイメージですが、自然の世界では本来はいろんなものがあっての普通なんだそうです。

スーパーに売っているような野菜はどれも綺麗な形で同じぐらいの大きさですが、自然農でいくと、不揃いが普通なんですよね。それは生きていく上で重要なファクトなんだと思います。同じ時期に植えても、同じ時期には育たないし大きさもまばら。そうすると、天候が悪くても生き残れるものがでてくる、という事でしょうか。甘さが違うのも、虫の被害などを考慮してでしょうか。

人間も凸凹だらけの生き物であると思います。
それを平均とか普通とか、人が作った指標は必ずしも絶対ではないと思います。。何か安心材料が欲しくて数値化したり、普通を作ったりするのだと思いますが、それよりもまずは我が子をしっかり見る事が先にあるのではないかな、と思いました。

3.助産師さんとの再会

その、恩人でもある助産師さんはご近所の方で、こどもが小学生の時に行事でたまたま出会ったので、勇気を出しお声がけしてみました。やはり私の事は全く覚えておられませんでした。へへ。

でも、あの時、本当に救われたので、感謝の言葉を伝えたのですが、10年も前の話なのに、話し始めたら涙がこらえられず、、、、。まさかの事態に申し訳なかったですけど、「そんなことゆった〜??でも、よかった。うんうん」ということで、何気ない会話をして終わりました。

助産師さんにとっては何気ない一言、私にとっては救いの一言でした。

4.まとめ

いろいろ情報があると迷いますし、答えがあると思うと、それを頼ってしまいますが、でも、本当の答えは目の前の子どもが持っていたり、自分の中にあったりするのだな、というお話でした。

 

おしまい

Teku

Teku講師のTekuです。

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