行きたがらない小学校に無理やり行かせた結果〜行ってよかった?の問いに中学生になった今、どう答えたか〜

今、中学生の息子がいます。昨日、息子と話をしていたら「小学校のとき、いじめにあってたかも」ということをポツリ。

当時のことはよく覚えています。それは小学校1年生の頃の話です。いじめなのか、意地悪されていたのか、今となってはわかりませんが、彼にとって非常に嫌なことをされていたのは事実です。

当時は全容が把握できていない部分もありましたが、小学校に行く必要があるのではないか、と判断し、家族でフォローしつつ、泣いて嫌がる息子を登校させていました。

これでいいのだろうか?他に方法はないだろうか?と悩み考えてきました。結果的に、小学校に無理やりでも通わせたわけです。今振り返ってみて、「小学校に行ってよかったのかどうか」息子からその答えを昨日もらえたので、その話をしようと思います。

同じようなことがあり、お悩みの方がいらっしゃったら、一例として参考にしていただければ幸いです。

1.小学校に入るまで

小学校に入るまでは、インターナショナルプリスクールに通っていました。そのスクールは、想像力や個性を伸ばし、自立した子どもを育てる理念のもと、(知的)好奇心を満たしてくれるという場所でした。多少、暴力や意地悪もありましたけど、それを上回る楽しさがそこにはあったようです。その証拠に、その時代のこと、楽しかったことを今でもよく覚えています。

息子のタイプは、騒ぐよりも、集中することが多く、時間の感覚があまりありませんでした。例えば、お弁当の時間でもなかなか食べ終わることができなかったり、絵を描き始めると時間通り終わることができなかったり。そういうことも、先生が丁寧に説明して促してくださっていました。「おだてて調子にのるタイプではなく、ちゃんと説明して納得したらわかってくれるタイプ」らしく、そのように対応して下さっていました。

先生との関係もフラットで、スクールに着くと、先生から「昨日何してた?」と話しかけられ、日常会話から1日が始まります。

なぜ、プリスクールのことを書いたかというと、あまりにも小学校とは環境が違うことをお伝えしたかったからです。小学校というところは、先生は横ではなく上にいて、単位は一人一人よりも、クラス全体であること、勉強は足並み揃えなくてはいけない、、など、もちろん、そういう所だとわかっていました。

なので、ある程度覚悟していたのですが、想像をはるかに超えて行きました。

2.小学校がつらい

その小学校は、同じ幼稚園から上がってきた子が約8割。同じ保育園から上がってきた子が残り約2割を占めていました。なので、インターナショナルから入ってきた息子はただ一人の知り合いもいない状態でした。

友達もいないし、物静か。ちょっと毛並みの違う子、ということで逆に目立ったのかもしれません。そうして息子は「意地悪」をされることになるのです。

また、「勉強が全然楽しくない」とも言っていました。授業が退屈になってしまうことを懸念していたので、先取り学習は何もしていませんでした。しかし、同じことを何度も繰り返しすること、みんな同じペースで進めていくことが苦痛だったようです。他にも先生の話が聞きたいのに、周りがうるさくて聞こえないこともストレスのようでした。そんな理由から息子本人は小学校に行く意味を見出せなかったのかもしれません。

後々わかっていく意地悪も、ひどいものでした。息子の尻を見たり触ったり、ズボンを下ろしてお⚪︎ン⚪︎ンをみたり、後ろから押してトイレにはめたり、のりで机をぐちょぐちょにしたり、突き指させたり(病院通いになりました)、蹴ったり殴ったり、小学校低学年の間は何かしらありました。

3.親が悩んだ点

当時、なぜ行きたくないのか、と聞いていたのですが、まだまだ小学一年生、答えは曖昧です。

「泣きながら行きたくないと全力で拒否する」これをわがままととって学校に行かせるのか。「何か重要なことが起きてるに違いない」ととって休ませるのか。あえて、それでも行かせるのか。かなり悩みました。学校から帰ってきた息子はいつも疲れ切っていて、死んだ目をしています。

「ホームスクーリング」この言葉が頭をよぎります。

でも、ここは学校に通えないような限界集落でもなく、周りには同級生もたくさんいます。同じ年齢の子供たちからは学ぶことも多いですし、環境から言ってホームスクーリングの選択肢はなし、にしました。

また、このぐらいの子供たちの成長の凸凹は大きく(息子だってそうです)どこでラインを引くべきか、頭を悩ませました。暴力がどの程度までやんちゃの範囲になるのか、という部分についてです。そういうのは先生のいないところでおきますので、取り返しのつかないことになっては困る、と考えたのです。結局これはその気持ちを先生に伝えるだけで、具体的に何かできたわけではありませんでした。

4.小学校には行かせるけど、親もできることはする
〜好奇心を取り戻せ〜

小学校には泣いてでも行かせたのですが、期間にして1ヶ月ちょっとぐらいの出来事でした。

その1ヶ月の間に、イヤイヤでも行かなきゃいけないんだ、ということが自分なりにわかったみたいです。(中学生となった本人は、「その頃かなり学校休んでたっけ?」と言ってましたが、休んだのは1日、しかも家族でキャンプ行った日だけだったと思うのですが、なんと記憶の曖昧なこと!)

なぜ行かせたのかというと「嫌なことがありました、だから行かない」ではなく、まずはもがいてほしいな、と思ったのです。嫌なことがある中で、自分ができるベストを手探りでもいいので見つけてほしいな、と思ったのです。

ただ、気になっていたことが一つ。帰ってきたら死んだ目で、ぼーっとしていることでした。そういう時は主人が下校した息子を連れて、散歩に連れて行ってくれました。そうすることでだんだんと元の息子に戻っていってくれました。

休みの日は本を読むことに没頭したり、何かをモノを作ったり、体を動かしたり、どうしたら、息子が立ち向かっていけるのか、夫婦でいろいろしました。1日ぐらいは休ませて、キャンプに出かけたりもしました。顕微鏡や望遠鏡を買って、虫や水、葉っぱを観察してみたり、お菓子を一緒に作ってみたり、絵を描いたり、実験したり、いろいろ楽しく過ごしてみました。

習い事も継続できるものは継続し、土曜だけの英語の学校やテニススクール、ピアノなどは続けました。そういうイキイキできる場所があると、小学校でも立ち向かえる、と思ったからです。

5.頑張って小学校に行ってる時

話を冒頭の昨日に戻します。

息子に「イヤイヤ行っていた小学校、どんな気持ちだった?」と聞いてみました。
「うーーーん。機械…かな。ぼーーっと、思考を止めて過ごしていた」と。ぼーっと学校に行って、ぼーっと給食食べて、ぼーっと帰ってきてたらしいです。小学校はそういう場所だ、と。

なるほど。だから帰ってきたら死んだ魚のような目をしてたのか。。。
ちょっと申し訳ない気持ちになりつつ、、、話は先に進みます。そんな毎日から、明らかに世界が変わった瞬間(転機)があったそうです。

6.転機

小学校3年生か4年生の持久走です。

ぼーっとして、もじもじした感じのある息子ですが、主人と体力をつけていたので、実は持久走が速かったのです。まさか、持久走が速いとは思っていないクラスメイトは一気に息子に一目を置くようになります。そこで、形勢が逆転したと、息子自身がはっきり感じたそうです。

小学校の1、2年生はうるさく目立つ子が支配してますが、3、4年になると、スポーツのできる子、6年頃には勉強ができる子、と変わっていくみたいですね。それは自分の小学校時代を思い返しても思い当たる節があります。

そして、急速に仲良くなり、小学校は「遊びに行く場所」に変わっていったそうです。

7.イヤイヤながらも小学校に通うことは良かったのか

最後に、私が一番知りたかったこと、「小学校行ってよかった?」と聞いたら、

「え、うん、そらそうやろ。」

と。

当たり前のことなんで聞くの?と言わんばかりの答えだったのです。

やんちゃ(※この言葉は嫌いです。暴力です。)で怪我させられた子とも、小2には仲良くなってたよ、と。

ああ、そうだったのか。息子本人からそういう話が聞けて本当によかった。胸につかえていたものがスーッと降りて行ったのです。

現在、小学校に無理に通わなくても良い、という風潮ですが、それもまた時代の流れなのかもしれません。安易ではなく、たくさん悩んで決めた道なのあれば、それが一番ベストなのだと思います。子どものことをサポートできるのはやはり親であり、家族なんだろうな、と振り返って感じました。

 

長い文章ですが、読んでいただきありがとうございました。

Teku

Teku講師のTekuです。

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