タイパ(タイムパフォーマンス)の落とし穴

タイパとは

タイパとはタイムパフォーマンスの事だと少し前に知りました。

youtubeや映画、オンライン講義などの動画を倍速でみることで手っ取り早く内容の確認をしたい、ということらしいのです。

楽曲でもそう言った傾向があるらしく、イントロが短くサビが早めな曲になってきているそうです。

 

自分の失敗例

ふむふむ。

私も経験があるぞ、と。

子供が小さいときに365日分の話が一冊になった様な本を購入したのです。

 

理由①:コスパがいい

365日、毎日読めるのに2000円ちょい?!

絵本一冊1500円前後するのに!!

理由②:タイパがいい

寝る前に読むのが2、3ページで良い。いつもの10分の1!!

 

 

ということで、中身も見ずに買ってしまいました。

いざ読み聞かせすると、なるほど。わかりました。

何にも面白くない。

ただただ事象を追っているだけで、そこに感情(どきどきやわくわく)がないのです。

子どもに与える物語は、疑似体験するためのものだと思います。

一緒にハラハラドキドキして頭の中で狐やら狸がリアルに動き、その中に悲しみや喜び、怒りを感じるのです。

それはいいとして、かいつまんでストーリーだけ知ったところで、子どもも面白くないでしょう。

どうして1冊のきめ細やかに仕組まれた物語の構成、絵や言葉を2、3ページで収めることができるでしょう。

ちょっと考えたらわかりそうなものを。。。

私は、その本をお蔵入りにしました。

ちなみにこの場合は、削ってはいけないところを削ってしまったという悪い例ですね。

判断基準がコスパにも振れていましたし、寝る前の読みきかせが2、3ページ!という自分の欲望だけでした。

 

効率良く時間を使うために

「効率良く時間を使う」というのは、その通りだと思います。

確かにyoutubeなどは無駄に時間を伸ばしたり、素人ならではの無駄はたくさんあることでしょう。

大学のオンライン講義というのは、、、まあ、わかります。

喋りが得意な教授ばかりじゃないですしね。

ただ、効率良く時間を使うことは大事ですけど、削ってはいけないところがどこかもわからないのに効率を求めすぎるのは良くないことですね。

「早とちり」という言葉もありますので、必要な時間は必要な時間として使いましょう。

でないと、たくさんのことを処理できたけど、何も残らなかった、となってしまう危険性があります。

あと、このタイパというのは、「待っていられない」という面もある様です。

待っていられないの代表は、赤ちゃんや子どもだと思うのですが、大人もどうやら「すぐ」結果を知りたい人・「すぐ」答えを知りたい人がいるのですね。

そう思うと、まだまだ未熟な感じがしますね。

どうやって、いつ成熟していくのか、気になるところではあります。

効率良く時間を使うということは大事です。

けれども、「自分が待ってられないから」という基準での判断は危険ですね。

大事なことを見落としてしまう可能性があります。

判断基準を間違えずに「効率良く時間を使える」といいですね。

 

おしまい

Teku

TekuTeku先生です。

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