猫の朝は早い。なんなら夜中起きていたりする。時には遊ぼう!と起こしにかかってくる。これはつらい。睡眠不足が続いてしまう。でも、猫には関係のないことで、あの手この手で起こしにくる。仕方なく起きると、嬉しそうにゴロゴログルグル足にまとわりつき、ごはんごはん、とありったけの可愛さでアピールするのだ。そして、人間はそのかわいさで全てを許してしまうのである。
1、うちの猫は、ちょっと面倒臭い。
最初はかわいいのでなんでもお世話してあげれるのだが、毎日、いつも、になると、ちょっと後回しにしたい時もある。でもダメなのだ。今じゃないと、ダメらしいのだ。いろいろ報復されるので、なるべく要望は聞き入れている。(報復:大事なものを落とされる、水をこぼされる、爪で穴を開けられる、など)
【面倒臭いその1】猫のお水はお湯で、1日何回も飲む
あったかいお湯が大好きなうちの猫は1日に何度もお湯を欲しがる。その度に水道から温かいお湯をあげている。うちの猫が何年か前に膀胱炎になり、お水を飲ませなくてはいけなくなったことがある。その時にお湯をあげたらよく飲んだので、定期的にお湯をあげていのだが、それが今も続いているのだ。あと、水道水をちょろちょろっと出して飲みたい時も洗面所に駆け込んでたいへん主張する。
【面倒臭いその2】食事は10グラムずつこまめに食べる
猫が数か月の時は獣医さんに「食事は1日2回まとめて食べさせて」と言われたが、お腹が空きすぎてがっついて食べるとすぐ吐くので、少しづつにすることにした。あと、太い猫(7.7キロ)なので、その辺も関係している。いろいろ試してみたが、この方法が我が家の猫にとってしっくりくるらしい。欲しがるとあげる、という方法でだましだまし満腹感を与えている。
【面倒臭いその3】ニャルソック(縄張り巡回)
1日2回以上するので、その度に、窓の開け閉めが必要になる
たまに一緒に巡回するように言われる
【面倒臭いその4】トイレの前後
なぜか、呼ばれる。
【面倒臭いその5】ブラッシング
して欲しいとめっちゃニャーニャー要求される
でも最後に噛まれる
【面倒臭いその6】なでなで
して欲しいと「この世の終わりか?」ってぐらい鳴かれる
でも最後に噛まれる
【面倒臭いその7】遊ぼう!
ニャーニャーが止まらない
やっぱり最後には噛まれる
【面倒臭いその8】よく吐く
その処理が大変である。
【面倒臭いその9】掃除
アレルギー持ちの家族のため嫌いな掃除をさせられる
ちょっとあげてみたら、こんな感じになった。猫を飼うということは大変だ。なんせ、自分の要望を四六時中ぶつけてくるのだから。しかも、そんな気分じゃないときに抱っこしたら、全力で嫌がられる。割に合わないけど、でも、家族はこの猫が大好きなのだ。
2、教え その1:相手を受け入れる許容量を広げよ
大好きだからこそ、面倒臭がりの子どもが猫の要求には我慢強く聞き入れるようになった。疲れてる時、忙しい時、どんな時でも、水が欲しい、と言われれば「くぅ、仕方ないな」と、水をあげ(こぼした時は拭く)窓を開けろと言われれば、「寒いけどちょっとだけな!」と開けてあげるのである。
うちは猫のいうことを聞くことで、知らず知らず、相手を受け入れる許容量が増えてるのではないかと思う。これは、親が育ててあげられるものではない。でも、猫がニャーというだけで、どんな状況でも優先してやってあげるのである。自分を後回しにして。なんという教育猫でしょう。相手を思いやることを暗に教えているのである。
3、教え その2:相手の気持ちを考えるようになれ
最初から、猫の気持ちがわかったわけではない。この「ニャー」はなんの「ニャー」か。あれこれ推測したり、鳴き方の違いを観察したり、状況判断したり、相手(猫)のことをいろいろ考えた上でお世話させてもらっているのである。間違うことは今だってある。けど、その繰り返しで、大分わかるようになってきた。つれない態度もあるけど、猫だって、その気持ちに応えるかのように、家の仕事をしている。朝はみんなを起こしたり、早く寝よう!とニャーニャー迫ってきたり。我が家の風紀委員である。変な物音がしても警戒心をもちながら、果敢にも様子を見に行ったりもする。だから、お互いに大事に思いあっている、と思っているし、言葉で通じあわなくても、気持ちを推測して分かり合っている、と思っている。
ほとんど寝てる猫だけども。
4、最後に
こう書いてみて、何かに似てるなあ、と。それは赤ちゃんだ。赤ちゃんと接する時は、優先順位は赤ちゃんが一番である。泣いたらなぜ泣いているのかめちゃくちゃ推測してトライアンドエラーで毎日を過ごす。夜泣きだってあるから、そのたび起きてあやす。頻繁におっぱいやミルクをあげて、ゲップさせて、ウンチも取って、元気かどうか様子を見て、ちょっと大きくなるとあやして遊んで、、、
なるほど、そういう経験もさせてもらっていると思うと、お猫様の教えは大変尊いものですね。
おしまい