商品の細部に魂を込めるモンベル(mont-bell)
3/2の日経新聞に下記の記事が掲載されていました。
- 商品細部に魂を込める。
- ブランドの強みは目標の本質が『楽しい』であること」話す。
- 一人の登山家として欲しいと思う商品を世に送り出してきた。
- 消費者が求める一般的なマーケティングをしない。
- 社内に売り上げ目標はない。ノルマをつくり商品を売り込んだり、品質を犠牲にしてコストを節約したりすることを嫌う。
- 社員や顧客の声に耳をすまし、欲しいものを追求すると結果がついてくる。
- 自然と対話して楽しみながら一歩ずつ進むと、最後には絶景が見られる山登りにも通じる。
(宮住達郎)
「理想を追求しちゃったら商売にならないよ」というビジネスの常識に流されず、コアなファンを作りビジネスとして大いに成功・継続させているのですから、本当に学ぶべき点だらけです。
好き、楽しいを追求して世界的なブランドに育っているのですから、大きな夢がありますよね!
これほど説得力のある夢もありません。
時代は変わってきた
記事中に「一般的なマーケティング」とありますが、これは「売る(売れる)」ことを最優先として、
- 実態とはかけ離れた派手なキャッチコピーやイメージ戦略を行ったり
- パッケージ(過剰包装)を重視したり
- コスト優先で品質をないがしろにしたり
- 無駄で過剰な機能をつけたり
- 過剰に便利にしたり
- 流行りをつくって買い替えを煽ったり
- 売れてます、みんな買ってますと煽ったり
- 2個買えば、もう1個サービスとか
こういったある種「小手先」の販売促進手法のことを指しているのだと思います。
私も経営コンサルタントとしてマーケティングにも携わってきましたが、こういった小手先のマーケティングが効果(利益)を出してしまい、これこそが正義だとされる現場に何度も遭遇してきました。(非常に悲しく、残念なことでした。)
「良いものを作れば売れると思ったら大間違いだ!」というのがあたかもマーケティングの真髄のように語られてきましたが、今回のモンベルさんの事例のように、いよいよ時代は変わってきていると感じています。
※たった1社のことを例に話しているだけなので、統計学的に正確な発言ではありません。あくまで、一個人の時代の流れを肌で感じた感想です。
また、自分自身を含めて、消費者はもっと賢くならないといけないと常々思っています。
流行りに流されて大量生産・大量消費を繰り返すのでは無くて、一つの商品をもっとじっくり(スロー)検討し、良いものを大切に長く使うといった精神に立ち戻りたいものです。
確かに忙しい日々の中、魅惑的で幻惑的なキャッチコピーやカタログ数値をかいくぐって、「自分にとってベストなもの」を選択(判断)することは、非常に骨の折れることですし、知識も必要でしょう。
百貨店やセレクトショップの存在価値も「ここ」にあった訳です。
しかし、そこを面倒がらずに製品やサービス選びのプロセスを真剣に楽しみ、「いま売れてます!」や「おすすめ!」がなくても自分の手(頭)で探し出すことをしていく方が楽しいではありませんか。
きっと愛着も湧きますよね。
※ESG/CDP投資など環境に貢献する企業を評価するような変化があるようですが、それよりも「実際にどんな製品やサービスをどのように提供しているのか」を通して企業の文化や内面を見ていくことが必要なんじゃないかと思います。
モンベルで楽しむキャンプ
モンベルは大好きなブランドで、キャンプ道具やウェアなど、たくさんの商品を愛用しています。
約10年前の古い写真を引っ張り出してきました。
月明かりでも設営できるムーンライトテント(9型)とビッグタープHXです。
設営は簡単とは言っても、季節や天候によって設営する場所や方法、タイミングなどを考え判断することが山ほどあったり、夜露対策など経験してみないと気づけないことが沢山あるのがキャンプです。
ヘビの抜け殻を見つけたら
へびいちご、があって へぇ〜 と感心したり。
油断してたら、本当にヘビがいて驚いたり。
珍しいシュレーゲルアオガエルに出会えたり。
アカハライモリのお腹は本当に赤いのだなと知ったり。
芽吹きで春を感じたり。
真冬にアウトドアで誕生日ケーキを作るのがどんなに大変かを思い知らされたり。
やきいもは美味しいけれど、
むらさきいも、は水分が多過ぎて美味しくなかったと反省したり。
パチパチと爆ぜる焚き火で癒されたり。
キャンプは子供たちの感性を刺激する最高の遊びだと思います。
何も遊び道具を持っていかなくても、好奇心と知恵さえあれば何時間でも遊べてしまうキャンプ(自然)は偉大です。
もう少し暖かくなって、コロナも落ち着いていたら、またキャンプに行きたいな〜。