ミナミヌマエビが壁を歩く?
先日、いつものように池の魚たちに餌やりをしていると、見慣れないものを発見しました。
写真は撮れなかったのですが、こんな感じでした。
そう、ミナミヌマエビが、かなり強い水流にも負けず、水面より上の壁をよじ登って苔をつまつま食べているんです!
よじ登っていたのはこの水中にいる黒とゴールドのカラーの個体です。(3cm以上の大型)
場所はこの水流の強いところ。(※あまり綺麗じゃありませんが、苔も必要なので残してあります。)
食べていたコケはこんな何感じ。
どうやらこの水面との境目の苔が美味しいのか?どうしても食べたかったように見えました。(※緑よりも茶色の苔を好んでいるようでした。)
そういえば室内水槽で飼っていた時も少しの間だけガラス面にくっついて、水面から体を少しだすのを見たことはありました。
ただ、今回のは体の80%以上も水面より上に出して、よじ登って、長時間コケを食べていましたので驚きました。
ザリガニやカニなんかは陸上でもある程平気なので、ミナミヌマエビも脚力はなくて陸上移動は難しくても、呼吸はある程度耐えられるんでしょうね。
観察:ミナミヌマエビの繁殖
池の中では抱卵したメスの個体をよくみかけますが、増殖し過ぎることはないので多くの稚エビは魚に食べられているような気がします。
それでも、1cm未満の小さな個体もちらほらいるなど、繁殖し確実に代替わりしているようです。
ただ、以前、室内水槽でミナミヌマエビだけ飼育していた際も、孵化(ふか)直後は稚エビだらけになるのですが、しばらくすると全体の数が減っていき、大型の稚エビだけが残っていった印象です。(※よく食べる個体は大きくなるのが早いです。「たくさん食べられる」というのは生命力そのものだとエビさんから教えられた気分です。)
観察の途中でエビたちを屋外の池に移してしまったので、はっきりしたことは分かりませんが、魚などの捕食者がいなくとも、弱い個体は死んでしまって食べられているのか、もしくは共食いしているのかもしれません。
ちょっと気になっています。
観察:カワヨシノボリとミナミヌマエビの混泳
あと、「ヨシノボリは肉食なのでミナミヌマエビと混泳させると全滅する。」と書かれていることが多いですが、我が家の池では全滅しておらず、2年以上も共存しています!
ちなみに、小池のサイズは水がある部分だけで800×500×250mm程度と、やや大型の水槽といった感じです。(※濾過器にも30L程度の水量があるので、サイズの割には水量は確保できていると思います。)
確かに、ヨシノボリ6匹を池に導入した直後は稚エビが大量にいたこともあり、水面の水草がパシャパシャと音をたてていたり、稚エビが飛んで逃げていたりしたので、捕食していたようです。
しかし、ヨシノボリを2匹(オスとメス)に減らし、人工飼料にも慣れてきてからは、親エビを捕食することは全くなくなりました。目の前にいても食べずに、ヨシノボリが逃げていく?無視している?のを毎日みかけます。
稚エビは食べられているのかもしれませんが、池の上(水面側)から小さな稚エビを観察することは極めて困難で、悔しいかな未だよくわかっていません。
こちらも気になっています。
プチ考察
この2つの観察事実だけを見ても、生態系のバランスって絶妙だなと感心します。
オオカミの絶滅とシカの食害増の関係なんかは有名ですが、こんな小さな池を見ているだけも、物事の一側面だけを見たり、自分の都合だけで決めつけてはいけないと感じます。
あと、ミナミヌマエビって個体で体色が全然違ったり、想像以上に泳力があったり、よく泳ぐ日と動かない日があったり、結構楽しませてくれるのです。
抱卵している個体をみつけると、「頑張ってたくさん産んでくれよ〜!」と、ついつい応援してしまいます(笑)
エビちゃん、先入観なく観察してみると、不思議はいっぱいです。
体の作りと色の関係とか、深掘りしていっても面白そうだな〜と感じています。(※誰かやってみる?)