自然科学

観察を通して地球の成り立ちと自然現象を結びつけよう!

毎日観察してみると、月の形も少しずつですが変化します。

1週間経つと・・あれ? 結構違ってますね。おそらく、思ったよりも凄く変化します。

雲の絵を正確に描けますか?

実際の雲を見てみると凄く複雑で、一種類じゃないんですね。

そこで終わらず、その違いや変化はどこからくるのか?と考えていた子がいたとしたら、それはそれは豊かな感性を持っている証拠ですね。

ふ〜んと思っていた子でも、何故だろうか?どしてだろうか?と投げかけられて、思わず考え始めてしまったのなら、それも素直で素晴らしいことだと思います。

百聞は一見にしかず。

実体験を通して、五感を使って、身近にある自然現象について疑問や関心を持ち、大きな視点で捉えて、自然界の法則やメカニズムに対する理解を深めて行きます。

(※知識を丸暗記するのではなく、なるほど!と納得し、理解していきます。)

 

観察のテーマ

観察テーマ
時期
月の満ち欠けを1週間毎日観察する
1月〜12月
影を1週間毎日観察する
1月〜12月
雲を1週間毎日観察する
1月〜12月

探究学習の手順

1

フィールドワークで五感(視覚、触覚、嗅覚、聴覚、味覚)をフルに使い、じっくり詳しく観察する。

2

情報を並べて整理したり、インターネットや書籍で調べたり、不思議なことや疑問点を探す。

3

自分なりの仮説をたてて、もう一度フィールドワークを行なって確かめる。

4

自分なりの発見や納得を、自分なりの形でまとめ、発表する。

生徒のプレゼン・発表の一例

小学4年生(女の子)

夏の雲の観察

夏の雲の観察

夏の雲と言えば積乱雲(入道雲)だと皆言います。しかし、実際に観察してみると、積乱雲だけではありません。色や形、高さや広がり、その時々で色々な雲の姿をみることができるということを感じてくれました。純粋に面白いな、綺麗だなと、これまで以上に感じる心が芽生えていきました。雲のできるメカニズムを理解することも大切なのですが、地球規模の自然現象を純粋に楽しんでくれていたことが嬉しいですね。

 

小学4年生(男の子)

皆既月食

皆既月食

皆既月食の観察です。「観察するには望遠鏡が良いのか?それとも双眼鏡かな?撮影するにはミラーレス一眼カメラ?ズームの効くデジタルビデオ?意外とスマホが便利?」…一瞬を見逃さないためには事前準備にも工夫が必要でした。徐々に空の空気感が変わり、月の色や形が変わり…なんとも神秘的な天体ショーでしたね。実際に皆既月食を体験してみると、どうしてこんな不思議なことが起きるのかをついつい考えてみたくなりますね。宇宙は壮大なので、頭の中で想像するしかないのですが、その理論や構造を想像するということが、また良いんですよね。

 

深め・広げ・つなげる スローラーニングのポイント

1

山、川、海ってどうやって出来たの?(山・川・海)

2

森に元気がなくなると、海の魚が減っちゃうの?(バクテリアの力)

3

雨ってどうやって降るの?降った雨はどこにいくの?(気圧、雲、風、海流)

4

太陽が地球と同じ大きさだったとしたら月の見え方はどうなる?

5

どうして季節があるの?潮の満ち引きは起こるの?(太陽、月、地球の関係)

ポイント

その昔、天動説が疑われていなかったように、地球はあまりにも大きすぎるので、全体像を捉えるのは非常に難しいものです。

ところが、日頃目の前で起こって事象を観察してみると、地球の全体像とのつながりを感じることができます。

先人が残してくれた偉大な知見や科学もそうした積み重ねのなかに生まれたもの。科学は観察から全てが始まります。

そして、観察には感性が欠かせません。(※感性とは普通の人は見過ごしてしまう小さな差異に気づく心の豊かさ。)

幼少期には知識よりも五感を優先させ、感性を磨き、好奇心を高め、楽しみながら生きた知識を吸収していくことが大切です。

 

★teku先生のX(ポスト)

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